Advanced Goita Strategy

騙して上がる戦略

ごいたでは、正直に手駒の強さを見せるだけでは勝ちにくい場面があります。 ときには、香を1枚しか持っていないのに3香のように見せたり、 差し込み待ちに見せて別の駒で待ったりして、相手の読みを外すことがあります。

みんなを騙す打ち方とは

このページでいう「騙す」とは、ルールに反することではありません。 嘘をついたり、マナー違反をしたりすることでもありません。 盤面上の合法的な選択で、相手や味方の読みを外して上がることを指します。

ごいたでは、受ける、受けない、攻める、伏せる、そして「悩む」という行動が、すべて情報になります。 その情報をどう見せるかによって、相手は「この人は香を持っているのか」 「し攻めを狙っているのか」「差し込みを待っているのか」と考えます。

その読みを利用して、相手に安全だと思わせたり、味方に差し込みを狙わせたりしながら、 最後に別の形で上がるのが、ここで扱う「みんなを騙す打ち方」です。

だまし「香」

香というのは、誰もが委縮してしまう駒です。 敵方が香を出してきたとき、多くの人は 「これが3香だったらどうしよう」と考えます。 香は王玉で受けられないため、3香だった場合、そのまま一気に上がられる危険があります。

そんな心理を利用したのが、だまし香です。 よくある打ち方は、1枚目攻めで1枚しかない香を出す形です。 相手には3香かもしれないと思わせつつ、そのあと王玉などの強い駒で攻めて、 そのまま上がりを狙います。

ちなみに、そろうごいたAIでシミュレーションした結果、だまし香の成功率は55%でした。失敗しても、上がる確率が95%でした。

Turn Flow

だまし香のよくある形

プレイヤーDは、打ち出しで1枚の香を出し、王玉で押し切ります。

だまし「し」|し攻めをにおわせる

だまししは、1枚目の攻めでしを出して、 し攻めをにおわせる打ち方です。 自分がしをたくさん持っているようにアピールし、相手の判断を揺らします。

しを早く出すと、相手は「この人はし攻めを狙っているのかもしれない」と考えます。 すると、相手は自分からし攻めをしにくくなったり、しを受けるかどうか、しを伏せるかどうか、で迷ったりします。

つまり、だまししは、実際にしをたくさん持っていなくても、 し攻めの可能性を見せることで相手の判断を遅らせる戦法です。

Turn Flow

だまししのよくある形

プレイヤーAは、し・し・香・馬・銀・飛・玉・王という手駒です。1枚目の攻めでしを出して、し攻めを匂わせて、王玉で押し切ります。

実は差し込み待ちではない

ごいたでは、味方が自分に上がらせるために、待っている駒を攻めで出すことがあります。 これが差し込みです。 しかし、この差し込み待ちに見える形そのものを利用して、別の駒で待つことがあります。

たとえば、自分が打ち出しや2枚目の攻めで香を出したとします。 そのあと、3枚目の攻めで香ではない、しかもあまり強くない駒を出して、残り2枚で待ちます。 一見すると、香と何かで待っているように見えます。 しかし実は、しと王で待っているという形です。

差し込み待ちに見せる例

味方は香を持っていて、香を差し込めば上がれると思って香を攻めます。 しかし敵方がその香を受け、しで攻めてくる。 敵方は「香と点数の高い駒で待っているはず」と読んでいるため、 しを出しても大きな被害はないと考えます。

そこまで読み切っていれば、味方の差し込み狙いまで利用して、 敵方のしを受け、最後に王50点で上がることができます。 これは、敵方だけでなく、味方の読みも利用するかなり高度な打ち方です。

この打ち方は、ハイリスクハイリターンと言えます。成功すれば、高い点数を獲得でき、味方からも「この人ならすべてを任せられる」と信用されます。

しかし、失敗すると、味方の差し込みがそのまま自分に届いてしまい、低い点で上がることになったり、 そもそも上がりに失敗したりすると、本来得られた点数から大きく下がります。 そして、味方から「何を待っているのか分からない」と思われ、信用を失う可能性もあります。

コラム:悩むふり

悩むふりとは、相手の攻め駒に対して、本当はパスしかできないはずなのに、 わざと考えるように見せることです。 こうすることで、相手を心理的に揺さぶることがあります。

これは、実際にやっている人はやっている場外戦術です。 たとえば、敵方が3香を出しそうな気配があるとします。 最悪の場合、得点ダブルで上がられてしまうかもしれません。 そのとき、自分が少し悩むように見せてからパスすると、敵方は 「香を持っているのかもしれない」と感じ、ダブルで上がることをためらう場合があります。

有効になりやすい場面

自分の下家が3香の可能性がある場面です。 自分が悩むふりをしてからパスすると、下家は「香を止められるかもしれない」と考え、 攻め方を変えることがあります。

危険な場面

自分の上家が香攻めをしてきた場面です。 自分が悩むふりをすると、味方が「敵方の香攻めは2香かもしれない」と判断し、 香を受けてしまう可能性があります。

味方まで騙すリスク

だましの戦略で一番難しいのは、敵方だけでなく味方も同じ盤面を見ていることです。 敵方には誤解してほしい情報でも、味方が同じように誤解すると、連携が崩れる可能性があります。

特に、差し込み待ちに見せて実は別の駒で待つ打ち方は、 味方の読みを利用する分、成功したときの効果は大きいです。 しかし失敗すると、味方の信頼をかなり失う可能性があります。

まとめ

ごいたでみんなを騙して上がるには、受けられる駒をあえて受けないこと、 持っていないように見せること、し攻めをにおわせることが基本になります。 そのうえで、香の怖さ、差し込み待ちの読み、悩むふりのような心理戦を利用します。 どれも、盤面に出ている情報をどう見せるかという戦略です。